DJI M200 Matriceシリーズ M210不具合により本体まるごと交換へ
こんにちはスカイアイジャパンの今井です!
スカイアイジャパンの目玉でもあるM210Matriceですが度重なる不具合によりDJIに修理に出しました。
あぁ〜こんな形で不具合って出るんだ・・・
と毎回自分の予想を裏切る形で問題が発生するのでホントわからんもんだなぁと思います。
さて、初期不良なのになんでこっちが送料出してM210をおくんなきゃいかんのだ、とか思うことはありましたが(笑)備忘録として、またM200シリーズを購入しようとされている方の参考になるだろうと思い掲載します。ぜひ参考にしてみてくださいね!
DJIに提出した一式ですが以下の通りです。
本体
- M210本体
- Cendenceコントローラー
- Crystalskyモニター
- その他パーツ一式
カメラ(ジンバル)
- X4S
- XT(熱赤外写真)
写真以外にもカメラも一式全部送ったので手持ち無沙汰なこと(笑)。さてどんな不具合が発生したかですが・・・
まとめてみると
- M210本体
- Cendenceコントローラー
- X4S
この3つに問題があったようです。
M210Matrice本体の不具合
XTカメラに揺れが発生する
最後は大きく揺れていますが、大半は最初の様な揺れです
M210本体を左右に回転させるとこの動画の様な揺れが必ず発生します。XTカメラ自体をパン(左右に動かす)する場合、この揺れは発生しません。
XTカメラとX4Sカメラの同時撮影ができない
5枚撮影すると、何枚かXTは撮影できていない
M210の特徴に2台同時撮影、というものがあります。しかしそれができなかった。というかできるんですが、ランダムでXTの方の写真が撮影されていないんですよ。
大体、10%ほどXTの写真の方が少ない。40枚撮ったら、4枚ほどXTの写真がないんですよね。
画面に表示される残りの撮影可能枚数がきちんと減ったかを見れば撮影できたかどうかわかります。が、これが結構めんどくさいし忘れがちです。
不規則で発生するのであとからカラー画像と比較しなければいけないので本当に難儀しました。
私の場合、森の中での撮影が多いので似たような写真になることが多く、このカラー画像はこの熱赤外線の写真・・・いや、違うな・・・
と無駄に時間を費やしていました。
XTカメラが撮影されていないことがある
サムネイル表示されている状態をスクリーンショットしたものですが、サムネイルが途中から真っ黒になっていることがわかりますか?
この現象は滅多に発生しませんが、なんらかの条件が揃うと起こるようです。撮影場所まで行ってM210を組み立てて撮影し、帰ってきて確認するとただの真っ黒な画像・・・
しかもその真っ黒な画像ですら同時撮影できていないみたいでカラー画像に比べると真っ黒な画像の枚数が少ないという二重苦です。
50回以上にわたるフライトで2度ほど発生しましたが、ランダムで発生するので原因がわからず仕事中に発生。泣きそうになりました。
撮影中、残りの撮影可能枚数はきちんと減っていくので更に厄介です。フライト中は確認のしようがありません。
これらは一見XTの問題のようですが、実際はそれをコントロールするM210の問題だったようで本体まるごと交換となりました。
Cendenceコントローラーの不具合
突然、Cendenceの電源が切れてしまいM210のコントロールが出来なくなることが何度かありました。M210からの映像が静止し(通信が途絶えた)、機体が上昇しはじめた(ホームポイントへの帰還)ので慌ててコントローラーを触ってみましたがうんともすんともせず。よくみたらCendenceの電源が切れていました。
そのほとんどは運良くフライト中ではなく、点検作業中に起こりましたが突然音もなく電源が切れてしまうのでびっくりします。
特に安全面に関わるものなので終始不安と戦いながら操縦していました。
このCendenceも本体の交換となりました
X4S
写真がボケる。これX4Sで撮影した写真でどこかがボケてるんですがわかりますか?
よーく見ると左端はピントがあってるのに右側はボケています。
うまくフォーカスを合わせれてないじゃないの?と思われるかもしれませんが、何度中央にフォーカスを合わせても左画はピントが合うのに右側はピントがあわない。
これもちゃんとした不具合(笑)だったようでこちらも本体の交換となりました。
他にも不具合はあるんですが、数え上げるとキリがないので・・・(笑)。
まとめ
今回の数々の不具合は何度か症状として発生していて、ファームウェアのアップデートで直らないものばかりでした。
仕事で不具合が発生するのも困りモノですが、この中で最も厄介なのはCendenceの突然の電源が落ちることでしょう。
これは安全面に直接関わることですので。
M200シリーズはDJIの最高級モデルで、満を持して発表されたわけですがそれでもやはりDJIらしく不具合が一杯・・・
購入を検討されている方、購入された方はまず一度私がここに書いたことは確認してみて下さい。通常DJIは購入後10日間までなら無償修理・交換をする、と言っていますが場合によっては購入先のショップさんにまず一報いれておけば10日以上たっても無償修理・交換は受けられることがあります。
実際、私もそうでした。
なので、購入後出来る限り早くテストフライトを行い何か不具合がないか確認しましょう。少しでもおかしいな?と思ったらまずはショップさんに連絡しておけばまずは一安心だと思います。
【決定版】Phantom4 Proシリーズ ファームウェアアップデートのやり方と注意点
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です!!
突然ですが当ブログの一番の人気記事はこれ。
やっぱり需要あるんですね。このアップデートのバージョンは既に古いものですが、Phantom4シリーズのアップデートの方法に関しては現在も通じるものがあります。
そこで今回の記事では、Phantom4Proシリーズファームウェアアップデートに関する方法やそこから起こりうるトラブル、こうした方がいいよ、といった転ばぬ先の杖的な知識をお伝えします。
ファームウェアアップデートの方法
Phantom4シリーズのファームウェアアップデートの対象は
- 本体
- コントローラー
この2つがあり、若干方法が異なります。
本体
Phantom4シリーズ本体のファームウェアアップデートはDJI Assistant2を使います。
使っているPC(win/Mac両方あり)に公式サイトからDJI Assistant2をダウンロードし、本体とPCを接続すればファームウェアのアップデートを開始できます。
DJI Assistant2のダウンロードはこちら
コントローラー
- wifi
- マイクロSD
1.大事な撮影が近日中にある時はアップデートしない
これは何回もPhantomを飛ばしてきて学んだ私の素直な感想です(笑)
数日以内に撮影したいのなら、アップデートしないのが懸命です。
というのもアップデートする度に何かしら別の不具合を入れてくるのがDJI流。私が記憶にある中でも
- アルバムを開くと画面が強制的にシャットダウン
- 録画をはじめると画面が強制的にシャットダウン
- ドローンからの映像が送られてこない・乱れまくる
が挙げられます。強制シャットダウン多すぎ。最新ファームウェアにしたら画面が強制的にシャットダウンした時はメチャクチャ焦った記憶があるのでまず、大切な撮影がある前日などにアップデートするのはやめましょう。
2.アップデートしないのなら、前日に一度必ず飛ばす
少なくとも、2,3日前には一度飛ばしてドローンの状態を確認してあげて下さい。今まで見たことがない警告が出てきて飛ばせないことがあります。
最近の話ですが、定期的に撮影の予定が入っていてファームウェアのアップデートをしたくなかったので一ヶ月ほどアップデートを怠っていました。
その状態で撮影日の4日前に一度飛ばして不具合がないことを確認し、当日飛ばそうとしたら飛びませんでした。
飛ばそうとすると、
中国でのあなたの電話番号を入れろ
というメッセージが出てきて他の画面へいけず、にっちもさっちもいかなくなって一度自宅に戻ってアップデートをしないといけない状況になりました。
これは一ヶ月以上ファームウェアのアップデートを更新しなかったために出てきた不具合?の様で、ファームウェアをアップデートしたらその後「中国での電話番号」などという存在しないものも聞かれること無く、普通に飛ばせました。
DJIはもしかしたらオフラインであっても起動する時限爆弾的なファームウェアを入れているのかもしれません。
3.アップデートとしたら一通りのプロセスはやってみる
いつかはしないといけないファームウェアのアップデート。したら一連の動作確認はしておきましょう。
- フライト
- 撮影(動画・静止画ともに)
- 機体セッティング・カメラセッティングの確認
- 撮影データの確認
細かく言うと色々ありますが、大まかにはこんな感じです。一通り飛ばせたら、OKということにしておきましょう。
アップデートの方法
最後にアップデートの方法を紹介します。
- Proコントローラー
- ProPlusコントローラー
本体のファームウェアアップデートは同じですが、ProとProPlusコントローラーのファームウェアアップデートの方法は異なります。
本体のファームウェアアップデート
DJI Assistant2を使い、有線でアップデートを行います。この時、DJI Assistant2が最新のバージョンであることを確認して下さい。最近ですと、10月25日にこっそりバージョンをアップしています。
コントローラーのアップデート
1.Proのコントローラーの場合
使っているタブレットにある「DJI Go4」アプリをアップデートすればOKです。
2.Pro Plusコントローラーの場合
wifiを使う
wifiによるアップデートが一番簡単です。設定画面から行います。
ただし、ProPlusの場合電源を入れると本体からPhantomと交信するための電波が出るためwifiと干渉し受信できないことがあります。その場合はmicroSDを使います。
microSDを使う
下記のページへ行き、
ファームウェア
Phantom 4 Pro+ 送信機ファームウェア
この項目からダウンロードしたzipファイルをmicroSDにコピー、コントローラーに挿し、system setting>ファームウェアのアップデート>画面右上>ローカルアップデート
以上です。
DJI「Cendence」自分流にカスタマイズできる多機能コントローラー!
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です!
今回はDJIがリリースする、多機能コントローラー「Cendence」のレビュー記事です。
Cendenceコントローラーの読みですが「センデンス」です。Transcendence"超越"という単語から来ている造語と思われます。詳しい使い方は後日別記事でアップしますので、詳細が知りたい!という方はそちらを参考にしてみて下さい。
ここにCendenceの詳細記事のURLが載る予定でございます
特徴
Cendenceコントローラー+Crystalskyモニター
- 機体情報とカメラ情報を表示する小型モニター
- 自分流にカスタマイズできる割り当てボタン
- 外部バッテリー
- 付け替え可能なアンテナ
- 設定の個別登録
- USBやHDMIなどの複数出力ポート
- 重い
が挙げられます。
これから先DJIから色んな機能やオプションパーツがリリースされた時に追加・対応できるよう将来のことを見据えた設計になっています。
使用感
使い始めて2ヶ月ほど経ちましたが、違和感なく使えています。まずそこが重要ですよね。
Phantom・Inspireシリーズのコントローラーに使い慣れている方なら、基本操作に関しては問題なくCendenceへ移行できると思います。
こういうコントローラーです
重さは2kgもある
Crystalskyモニターこみの重さですが、持ち続けるのはしんどいです。
私はそれなりに筋力があるタイプの人間なんですが、それでも30分も飛ばすとしんどいなー
と感じます。人によっては20分ほど持っていると手首が疲れてしまうかもしれません。女性向きでないのは確実です。スリング(肩がけヒモ)は必須になります。
新しく追加された20以上の物理ボタンとダイヤルはあんまり使いみちがない
20個以上あるボタン類もなくてもそこそこやっていけます。
といっては身も蓋もないのですが(笑)。Phnatom4Pro Plusのコントローラーを手にした時は「思ったより操作系ボタン少ないな」と思ったものですが、逆に言うとあれで十分だとも言えます。
マニュアルフォーカスは使わずAutoしか使わない、それで事足りるという方も多いと思いますが、そういう方だとCendenceの利点はあまり感じられないかもしれません。まさに私のことなんですが。
大きく変わった点といえば録画ボタンが右側へ配置換えされているので*1ここだけ少し戸惑うかも?
外見 はゴツくて男らしい
まずはさっと外見のチェックをしていきましょう。
パッと見あからさまにちょっと他のコントローラーと違いますよ感がでています。そこがまたいいんですよね。男心をくすぐります。色も黒いし。
やはり小型モニターが目を引きますねぇ。
前面 だけでボタンは14個!
メインとなる前面には目移りしてしまうほど色んなものが配置されています。各ボタンの意味や使い方は別のページで書きますが、主にカメラの挙動を制御するものが大半です。
背面は4つのボタン
Cendence背面
C1~C4まで番号が割り振られています。
左右の側面はダイヤルレバー
右側側面
今までコントローラーの側面に何か機能があることはなかったので新鮮ですね。
左右にダイヤルレバーが1つずつ、 ついています。出っ張りの部分に指を引っ掛けて前後に動します。ちなみに現時点(2017年11月10日)で割当できる機能はありません(笑)
出力端子は5つ。HDMIとUSBをメインで使う
頭部(?)です。色々な出力端子がついています。
また、モニターを取り付けるためのアダプターにはUSB TypeCと呼ばれる新型のUSBがついています。余談ですが新型のMacBookなどはすでにUSB TypeC対応となっていますね。
TypeCでモニターを固定するのではなく、後ろに極太の固定用金具があってこれをCrystalSkyモニターのメス側に差し込むことで固定します。
バッテリーの持ちは100分程度
正確に測ってはいませんが、従来のコントローラーよりははるかにバッテリーの消費は激しいです。イメージ的には1分につき1%減る感じです。なので100分のフライトでバッテリーはゼロですね。
小型モニター
ここには接続されているドローンの機体情報と、Cendenceコントローラーの情報が表示されます。タッチパネルではなく、表示内容の変更もできません。融通きかねぇな
ドローン本体とCendenceコントローラーのバッテリー状況、機体の高度などが表示されます。
これらの情報は特にドローン操作上でも重要なものになるのですが、モニターにも表示されるので二重に表示する必要なのか?というのが個人的な意見です。どちらかの表示を消して別の情報が表示されるとかそういう機能があると嬉しいかなと。
パッと見てわかりにくいのは
- コントローラー操縦モード
- 操縦士のステータス
でしょうか。
今回はCendenceコントローラーの全体的なイメージを掴んでいただくためにこの様な形で紹介しました。
更に詳しく知りたい方は、下記のブログ記事を参考にしてみてください。
*1:今までは左側でした
史上最強のドローン! DJI M200シリーズ Matrice M210レビュー【開封の儀編】
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です。
このたび、仕事の要請や相談が増加しDJIM200シリーズのMatrice M210を購入に踏み切りました!
清水の舞台から飛び降りるどころか飛び降りたのではないのかという気もします。
ババーン!!見よこの黒光りするカッコイイボディ!!これだけでご飯三杯、いや四杯はいけます
お値段は・・・2010年モデルのヴィッツと同じとだけ言っておきます・・・カメラも追加すると・・・
さて、このM210ですが海外はおろか日本でもほとんど情報が出回っていないんですよね。だから今回は開封の儀も兼ねてこの記事では購入したMatriceM210の全体像を自慢しながらご紹介します。
もちろん後々本機の飛行レポートや付属品の詳細レポも公開します!
ドローンファンの方はもちろん、M200シリーズの購入を考えている方、産業用ドローンがどういうものか気になる方はぜひ読んでみてください!
開封の儀・内容物
ハードケースに入り切らなかったパーツたちが中に入りたそうにこちらを見ている
ハードケース自体がキャリングケースになっています。一部、入り切らないパーツがあったりします。
ケース全体像。びっしりパーツが収まってます
M210のハードケースに収められているパーツです。ハードケースの上蓋、主要部全て所狭しとパーツが並べられています。
内容物は以下の通り
- 本体
- プロペラ×8本(4本で1セット、予備1組)
- ランディングギア×2
- Cendenceコントローラー
- 7.85インチCrystalSkyモニター
- TB55バッテリー×2
- TB50バッテリー×2
- WB37バッテリー(CrystalSkyディスプレイ・Cendenceコントローラー用)✕2
- IN2CH充電ハブ
- W2CH2充電ハブ
- 充電器
- ジンバルコネクター取り付け工具一式
- シングル上方ジンバルコネクター
- 外付けGPSレシーバー
- デュアル下方ジンバルコネクター
- ビジョンシステムキャリブレーションプレート
上蓋の様子。ランディングギアとプロペラ、プロペラ予備が収納できます
ケースのメインはこの通り。本体から充電器まで入ってます
まず開けてみた感想は・・・
- めっちゃくちゃカッコイイ!!ホントカッコイイ!!
- どこに何があるかわからない!
- 発泡スチロールがキツすぎて中身が取り出しにくい!!
- 意外に他の物をいれるスペースがない!
- 重い!
です(笑)。とにかくテンションがあがります。男ってこういうの無条件でカッコイイと思うもんだと思うんですよね。ロマンというか。機体とケース、その他のオプションパーツから発泡スチロールまで黒で統一されたM210は高級感だけでなく気品すら漂わせています。
気品を漂わせるM210
ちなみにハードケースはフルセットだとにかく重いんですが、出来る男感を出せます。朝一、河川敷をこれを持って歩いていたらウォーキングしている人に「お疲れ様」と声かられるぐらいなので相当なモンでしょう。
2月にオフィシャルトレーラーが公開されて以来何度も繰返し見続けたMatrice M210が目の前にあるのかと思うと興奮します。
内容物紹介
それではまず内容物をさっと見ていきましょう。初見だと内容物が多すぎてどこに何があるのか把握するのに一苦労ですが、逆にそれがプロっぽくて嬉しかったりします(笑)
本体
黒いタカアシガニ・・・
ランディングギア(足)が取り外してあるので足をもがれたタカアシガニの様な見た目。でもこれだけで既にカッコイイ・・・!!
M210には男なら小躍りしてしまいそうな様々な機能がてんこ盛りです。
- IP43防水・防塵
- 前部衝突防止センサー
- 上部衝突防止センサー
- ビジョンセンサー
- 「カーボン」アーム
- FPVカメラ
意外にも本体のみだと見た目のゴツさに反してかなり軽くて、女性でも苦もなく持っていられるぐらい。まっ平らな床なら画像の様にランディングギア(足)を使わず一時的に置いておけますが、屋外では無理でしょうね。
アームは折りたたんで収納してあるので飛行時は展開してプロペラを装着します。この時のギミックが変形ロボみたいでカッコイイ!!。ガシーン!!
ランディングギア(足)
もぎ取られたタカアシガニの足・・・ではなくランディングギア
「ランディングギア」とご大層な名前がつけられていますが要はM210の「足」です。特に変形したりはしません。
カーボンでできているため実測で67gと非常に軽い。自慢したくて色んな知人に見せましたが、みんなここを持つと「軽!!」と言います。
カーボンを使った製品を扱うのははじめてなので、どれぐらいまで力を加えても大丈夫なのかわからないので苦労しています。
Cendence(センデンス)コントローラー
左:CendenceコントローラーとCrystalSkyモニター 右:Cendenceコントローラーのみ
詳細はこちら
非常に物々しく無骨なデザインとなっていて、明らかにプロっぽくていいですね。漢の中の漢という気がします。固くて大きくてしかも黒い。Cendenceコントローラーは
- 小型ディスプレイ
- やたら多い物理ボタン(自分でセッティングできる)
このような特徴があります。
特に目を引くところは「小型モニター」の存在でしょうか。ここにはカメラとM210の情報が表示されます。
小型モニターの部分を拡大してみました
- M210本体バッテリー残量
- Cendenceコントローラーバッテリー残量
- GPS受信数
- Cendenceコントローラー電波状況
- M210の水平移動速度(H.S)
- M210の垂直移動速度(V.S)
- M210の高度(H)
- M210と操縦者との距離(D)
- マスター/アシスタント
- コントローラータイプ(Mode1/Mode2)
タッチパネルではないのでこの画面触ってどうこうはできません。モニター上にもこの情報は表示されているので、それならモニター上の方は無くして他の情報が表示されるとか、自位置を示すマップが表示されてもいい気がします。
物理ボタン数ですが、20近くありこの記事では省きます。自分用のボタンセッティングができることがウリです。
本体の重さは単体で946gとほぼ1kgで最近のなんでも小型軽量という風潮に一石を投じる重さです。ここに更にモニター(430g)とバッテリー(170g)が2つつくので合計して1.8kg、軽い筋トレ器具です。
7.85インチCrystalSkyモニター
既に8月辺りから発売されているDJIのドローン専用モニターです。
- 高輝度ディスプレイ(1000cd/m^2)
- 外部出力端子
- 専用UI
- 外付けバッテリー
このような特徴があり、個人的な推しポイントは7.85インチの1000cd/m^2の高輝度でです。一般的なタブレットの2倍明るいため、明るい日中でも画面が見づらくなるということもなく、困りません。
Phantom4ProPlusについてくるCrystalSkyモニターに慣れてしまうと他のタブレットを使った画面では物足りなさを感じてしまうので購入時からCrystalSkyディスプレイがついてきたのは朗報でした。
それでは各部の詳細です。
CrystalSkyの右側と左側
モニター左側
モニター右側
- 電源ボタン
- ファンクションボタン1
- メニューボタン1
- ファンクションボタン2
と配置されています。
本体の重さは435g。この時点で一般的なタブレットよりは重いのですが、更に外付けのWB37バッテリーを取り付ける必要があるので結局は700g程度までいきます。
Phantom4ProPlusやAdvancedについてくるCrystalSkyディスプレイはコントローラーと切り離しができなかったので、ディスプレイをつけるにはコントローラー本体の電源を入れる必要がありましたが、独立して使えるのは嬉しいですね。
TB55バッテリー/TB50バッテリー
MatriceM210の命とも言えるバッテリーです。
左:TB55バッテリー 右:TB50バッテリー
- TB55 飛行時間 37分 特徴 防水・大型バッテリー
- TB50 飛行時間27分 特徴 通常のバッテリー
という感じです。
TB55は重さが900g近くあり、完全に鈍器です。これでゴツンとやられたらまずいことになりそうです(やりません)。
気をつけてほしいのがTB55が防水仕様でTB50はそうではない、ということです。M200シリーズは雨天時の飛行が可能ですが、TB50だとできません。
TB50バッテリーはinspire2のバッテリーと同じ名称ですが互換性はないので購入時は「TB50 Matrice200用」という表記があるか確認してくださいね。
充電ハブ
左:IN2CH充電ハブ 右:充電中のTB50バッテリー
TB50/55バッテリー用 IN2CH充電ハブ
充電時間
- TB55バッテリー:2時間30分
- TB50バッテリー:1時間30分
円柱状になっていて、ボタンを押すと傘が開くようにフタが開き、ここにバッテリーを乗せてスライドさせれば充電がはじまります。パッと見はMacProっぽくてこれだけでもすごいカッコイイ。確かInspire2もこの方式だった気がします。
4本同時にセットできますが、一度に充電できるのは2本のみです。
WB37バッテリー用 WCH2充電ハブ
左:WB37バッテリー 右:充電中の様子
充電時間
- 1時間10分
Cendenceコントローラー/CrystalSkyモニター、この2つのデバイスの共通バッテリーです。重さは170g。
一昔前のビデオカメラのバッテリーの様な形をしていて懐かしさすら感じます。
充電器に2本差し込めますが、2本同時に充電することはできないので2本充電するのなら2時間かかります。
ちなみにCendenceコントローラーにWB37バッテリーを装着している場合はCendenceコントローラーを介しても充電できますが、この時は満充電までに2時間20分かかります。
総評
今回は日本ではまだほとんど紹介されていないM200シリーズのM210について紹介しました。
DJIのリリースするドローンでは最も高価で多機能な部類に入るM200シリーズ。
でも、こういった実用的な部分だけでなく黒一色に統一され、洗練されたデザインのM200シリーズは男心をくすぐられるんですよね。こういうワクワク感ってあんまり今の時代ない気もするのですごく所有しているだけでも楽しいです。毎日これで何しようかなーとアレコレ考えてます。
しかし、全てが満足するのかというそうでもなく、これはDJIの方針なのか海外製という大雑把な括りにしていいのかわかりませんが値段に対し製品の扱いが雑です(笑)。
例えばここ。サイズが合わなかったらしく、大きく切りとられています。
冒頭でも述べていますが保護する発泡スチロールに余裕がなさすぎて中身を出し入れしにくい。場合によってはモゲたり、傷がつくおそれがあります。
他にもX4Sというジンバル(カメラのこと)を収納するスペースはどうも底が浅いらしくX4Sがキチンとおさまりきりません。結果としてM210本体と干渉してM210が入らなくなります(笑)。
説明書にははっきりと"X4S専用スペース"とあるんですがね・・・
これから
- 実際のフライト
- CrystalSkyモニター
などなど続々とアップしていく予定ですので宜しくお願いします!
ドローンで鳥よけ!? "鳥の大群"により一時中断 プロ野球 楽天―西武戦
こんにちはスカイアイジャパンの今井です。
いつもはPhantom4ProやDJI Gogglesの記事を書いているのですが、今回は少し違った形でドローンの紹介(?)をしたいと思います。
数日前に行われたプロ野球 楽天-西武戦でドローンが鳥よけに使われた、という話なんですが・・・一体どんな形で使われたのでしょうか?
楽天-西武戦の時に、突如「鳥の大群」が現れて場内を飛び回り、試合はやむなく中断されます。
参考として貼らせていただいた動画には"ドローン"のことには言及ませんが、中々飛び去ってくれないので
1.係員の笛誘導
2.花火
3.照明を消す
4.照明が落ちた場内をドローンで鳥の大群を追いかける
こんな感じで鳥をなんとか追い出した、というのが事の真相の様です。鳥の追い出しには成功したようで、なによりです(結局その後雨が降って中止になりましたが・・・)。
場内に入ってきた鳥は!?
鳥に詳しい知人がいるので聞いてみたところ、「アカエリヒレアシシギ」という渡り鳥だそうです。
渡り鳥なので群れて明るいところへ行く習性があるそうで、なので球場の明かりはもってこいだった、というわけです。
だから中々場内から出ようとしなかったんですね。南方に行く途中にルートから外れて場内に迷い込んだのだろう、とのことです。
ドローンを使って鳥を追う!?
今回使われたドローンは確認した限り、プロペラガード付のPhantom3かPhantom4だと思います。
私個人はそこまで真面目に考えていないのですが、ドローンオペレーターとしては鳥を追うのにドローンを使うのは安全面でどうかな~?という気がします。
というのも、「バードストライク」が本当にありえるからです。Phantomシリーズならアカエリヒレアシシギが接触しただけでもかなりバランスを崩して観客席に行くこともありえるよなー
と思うのであまり「鳥追い」には適さないと思います。
また、夜間の灯火がない状態で飛ばしたのもうーんという気がします。
とりあえず、何事もなかったので良かったということで「ドローンは鳥追いにも使える」(らしい)
ということでこの記事を締めくくりたいと思います。
Phantom4 Pro Plus最新ファームウェアでディスプレイ強制シャットダウンが改善!!アップデートの方法
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です。
2017年6月にリリースされたPhantom4 ProPlusコントローラーのファームウェア(V 1.2.0.0)ですが、インストールすると下記の問題が発生していました。
- Phantom4Proから送られる映像に遅延・乱れが起こる
- 録画を開始するとディスプレイが強制的にシャットダウンされ、復帰できない
1の問題の改善法は下記の記事にて公開しています。
問題は「2」です。こちらはレア?な問題なのか購入先であるSystem5さんでも解決できず、インターネット上でも解決法を見つけられませんでした。
結果としてDJI本社に送ることとなったわけですが、それでも解決できなかったらしくコントローラーまるごと交換となりました。そしてそれで解決したと思ったのですが、結局同じ問題が発生したんですよね(笑)。仕事に差し障りがでるので笑い事ではないんですが・・・
起動時にこの「init map error:MISSING_LIBRARIES」という表示がでてしまうと、録画できなくなります。
そのためしばらくお蔵入りしていたわけですが・・・この度のアップデートV.01.02.01.00で改善しました!!
ProPlusコントローラーのファームウェアアップデートの方法
まず、ファームウェアのバージョン名は下記の通りです。
- V.01.02.01.00(前のバージョンはV.01.02.00.00)
アップデートの方法
通常は2通りあります。
- wifiにてアップデート
- SDカードからアップデート
2017年8月13日時点でSDカードからのアップデートはできないようです。というのもSDカードはオフィシャルページから該当のファームウェアをSDカードに移して行うのですが、このV.01.02.01はまだホームページ上にないからです。そこで今回はwifiアップデートの方法にのみ絞ってご紹介します。
歯車マークをタップ
システム設定
システムアップデート(システム設定画面の一番下にあります)
「アップデートします」を選択
最新のファームウェア「V.01.02.01.00」がダウンロードされると、再び同じ画面が出てきて「アップデートします」と聞かれますがかまわず「アップデートします」を再度選択
自動で再起動が開始されます(英語表記で"reboot"とでてきます)
再起動後、この様な画面がでたらOKです。
まとめ
今回の二ヶ月ぶりのアップデートで録画を開始するとディスプレイが強制シャットダウンされ、復帰されない問題が改善されました。この問題にはほとほと困り果てていたので本当に嬉しいです。
今回は私は「録画できない」という致命的なバグがあったため最新のファームウェアに飛びつきました。しかし、Phantom4Proシリーズのファームウェアアップデートは海外でもあまり評判がよくなく(?)「アップデートとしたら不具合が出たんだけど・・・」という質問に対して、「まずアップデートするなよ」という回答をみかけます(笑)
そういうこともあってリリースされた時はすぐにアップデートせず、他の方の報告を待つか、更に現状に満足していればしない、ということも選択肢にいれた方がいいのかもしれませんね。
普通のタブレットでは日中のドローン撮影には暗すぎる!サンシェード以外の解決法
2021/01/05更新
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です。
過去記事にもあるように、Phantom4Pro Plusのコントローラーに不具合が出てしまったときや、GS Proが必要なときはタブレットやスマホをモニターにできるコントローラーを使っています。
これですね。
ipad mini2を使っていますが、屋外で使用するには画面の明るさが十分ではありません。また、画面の明るさの問題を解決する方法を調べていくうちに色んなことがわかってきました。
そこで今回はドローン用ディスプレイや輝度、そしてその問題を解決するであろうDJIのCrystalSkyディスプレイについてご紹介したいと思います。
現状で簡単に安く手に入る高輝度ディスプレイはない
まず、安い・明るくて見やすいという基準ですが
- 2-3万円ぐらいの値段
- 700cd/m2以上の明るさ
- タッチパネル
とします。
2-3万円を基準にしたのは、ipad miniの中古市場のお値段です。
700cd/m2は見慣れませんが、明るさの単位です。経験的に屋外でもモニターを読めるのは700cd/m2ぐらいでした。
元も子もない言い方ですが、結論から言ってしまうと、一般的なipad miniのお値段でしかも日中でもはっきりと画面を確認できるほどの高輝度タブレットやスマホはなさそうです。本当に残念ですが。
→ギャラクシーS2は1000cd/m2らしいので、これを使うと問題解決にはなりそうです。
タブレットやスマホを高輝度ディスプレイに接続すれば問題解決できるかも(事実上ディスプレイが2枚になる)、と思って探してみましたがそういうのもなさそうです。残念!
となるとやっぱりサンシェード・・・というのが現実的な解決法の様です。
アクロバティックな方法として屋外用デジタルサイネージというのもありますが、これをドローンのディスプレイにするのはちょっとアレすぎますよね(笑)
DJIのCrystalSkyディスプレイは2倍の明るさ
日本ではレビューも少ないのですが、Pro Plus(もしくはadvanced Plus)のディスプレイはCrystalSkyと呼ばれるDJI社初めてのドローン専用ディスプレイで、一般的なディスプレイより2倍明るいという特徴があります。
一度CrystalSkyディスプレイの明るさになれてしまうと他のタブレットの明るさでは満足できない体になってしまい個人的にかなり気に入ってます(アプリの不安定さを除いて)。
一般的なタブレットが400cd/m2程度ですので2倍明るい、ということになります。
体感的には700cd/m2は欲しい
後述しますが、日中でもサンシェードを使ったり影をつくったりすることで「それなりに見ることができるな」と感じる輝度は700cd/m2ぐらいからです。400cd/m2は日中の使用にはちょいとキツい感じです。日中の曇りの日でも怪しいなーというレベル。
手に入りやすいタブレットやスマホの明るさ
ではドローン用タブレットとして最も使われているiPhoneやiPadなどの明るさはどれぐらいなのでしょうか。以下に実測値として後悔されているデータを幾つか集めてみました。
iPadシリーズ
iPhoneシリーズ
色んなサイトで計測されたものを載せているのでバラバラですが、ipadのディスプレイは430~450cd/m2程度、近年のiPhoneで500cd/m2を超えているということですね。私自身iPhone7Plusユーザーでもあるのでこちらをディスプレイにした方が見やすいな、というのは体感としてありましたがiPhone7Plusが700cd/m2,ipad miniシリーズが450cd/m2だと数値としてみると納得です。
※iPhone7の場合自動調光にすると700cd/m2になるようです。マニュアル調光で最大輝度にしても600cd/m2なのだとか。
また、参考として
- XperiaXZPremium:700cd/m2(2017年6月発売の最新機種)
- google Nexsus7:570cd/m2
- Galaxy tab 4 8.0 337cd/m2
というものもありました。
個人的にXperiaXZ Preimiumは意外だったのでこの選択肢もあるなと思っています。
※パナソニックのタフパッドG1(FZ-G1R)は800cd/m2で、この明るさは野外でも使えるディスプレイとして紹介されています。
800cd/m2までいくと特徴の1つとして紹介できるというのが現状のようです。
高輝度のCrystalSkyディスプレイが今後別売りでシリーズ化される
結局のところ、輝度が十分にあるモニターを探すとDJI社の製品に行きつくようです。
CrystalSky 7.85inch
DJIは今後高輝度を売りとする5.5inch(一般的なスマホサイズ)と7.85inch(ipad miniと同じサイズ)のCrystalSkyディスプレイを3種類発売するわけですが、
- 5.5inch:1000cd/m2(1920✕1080) 56,000円
- 7.85inch:1000cd/m2(2048✕1536) 72,000円
- 7.85inch超高輝度:2000cd/m2(2048✕1536) 110,000円
7.85inch超高輝度モデルは5.5inchの2倍のまさかの10万円超えの値段です。Sparkより高いじゃないの・・・・
ちなみに2000cd/m2ですが、この明るさのディスプレイは他には前述の屋外用のデジタルサイネージぐらいです。そのデジタルサイネージでも最も明るいもので2500cd/m2なのでそれに匹敵する変態的な明るさになります。天井に貼り付けておけばちょっとした蛍光灯代わりにはなるかもしれません。そう思うと安い。
まとめ
ここまで引っ張っておいてなんですが、結局のところドローン用で屋外でも使える高輝度ディスプレイはそれなりの値段を出してCrystalSkyディスプレイを買うしかなさそうです。
ドローン用の高輝度ディスプレイが全く存在しないよりはマシ、かもしれませんがやはりそれなりの経済力は持っていないと駄目ですね。