国内初? 熱赤外線カメラ FLIR PTQ136 Breach レビュー!!【実写と機能解説編】その2
それではいよいよFLIR PTQ136 Breachの実写編です!
この記事ではどのように写るのか、実写画像を交えながら最も使用頻度の高い撮影機能とパレット表示などついて解説していきます。
PTQ136を起動する
電源をオンにします。「○」ボタンを5秒ほど長押しすると・・・FLIRのロゴが出てすぐにサーマルカメラの映像に移ります。
ボタンが硬い!!これはマジでストレス!!!
起動後すぐにサーマルカメラの映像が現れます。おお!!!サーマルカメラの映像だ!!!!かっこいい!!!
真ん中にあるのがドラム缶
見慣れたオフィスや外の景色が一気に熱赤外線の世界に変わります。あーここってこんな風に見えるんだぁとニヤニヤしながらマジマジと観察します。人生が薔薇色になりますね。サーマルカメラがあると。辛抱たまらん感じになってPTQ136 Breachを持って外に飛び出してきました。 ここからは少しサーマルカメラのギャラリーです。
交差点とコンビニ ホームセンターの天井。梁に隙間があります
扇風機のモーター部が熱くなっています 村上水軍祭りのときのボート
高知の廃校水族館 焼き肉の網
私だ
もともと解像度が312×250なので、パソコンなどの画面でみるとボケてしまいわかりにくいんですが本体のモニターを覗いている分にはかなりはっきり見えます。体感的にはこの1.5倍ぐらい綺麗に見えてる感じ。
サーマルカメラは性質上鏡やガラスなどの反射しやすいものは捉えにくいので、一昔前なら「鏡に写るものを映像として撮れたらそのサーマルカメラの性能はすごい」と言われてました。それが今やハンディサイズですからね。素晴らしいの一言です。
PTQ136を持ってしゃぶ葉へ
PTQ136の写真が撮りたくて1人でしゃぶ葉に行って鍋を撮影してきました。前後左右がファミリーで少ししんどかったです。はい。
鍋に投入したばかりの冷えたお肉だとか、煮えたぎるスープだとかがはっきりわかります。黒あんみつはなんかわかりませんね(笑)。
PTQ136はボタン構成こそシンプルなものの、それなれに多機能です。ただ、実際に運用するにあたり使う機能はそこまでないので最も使う機能をまずはピックアップして下記の3点を紹介します。
- パレット(種類と用途)
- 静止画・動画の撮影
- モニター輝度の変更
パレット(PALETTE)の種類と用途
パレットは7種類
サーマルカメラの大きな特徴として、パレットの変更があります。パレットというとピンときませんが疑似カラーと呼ばれる画面の表示方法のことで、状況に応じた最適なパレットパターンを選ぶことで必要な情報を取り出しやすくなるようになっています。
色のパターンは基本的に「暖色」「寒色」に準じていて直感的にどっちが暖かくてどっちが冷たいのかはわかるようになっています。PTQ136のパレットパターンは
- WHITE HOT
- BLACK HOT
- RAINBOW HC
- IRONBOW
- SEPIA
- ARCTIC
- OUTDOORALER
の7パターンです。字面だけおってもわからないと思うので、百聞は一見にしかず。私のMACBOOKを全てのパレットで撮影したので、まずは見てみてください。
ね?違いがわかると思います。
個人的には
- WHITE HOT
- IRONBOW
- SEPIA
- OUTDOOR ALERT
この4つをよく使います。 それではパレットパターンを紹介したので、各パターンの特徴を説明していきます。
パレットパターンの用途
WHITE HOT
白い部分ほど暖かく、黒い部分のほど冷たい
一番シンプルですね。直感的に暖かいところ(もしくは冷たいところ)が大雑把にわかります。ミリタリーなどはこれか、BLACK HOTを使います。暖かいところほど白いというのも直感的でいいと思います。
BLACK HOT
黒い部分ほど暖かく、白い部分のほど冷たい
WHITE HOTの真逆です。このあたりは好みですかね。
RAINBOW_HC
白ほど暖かく、青色ほど冷たい。温度分布の詳細を分析するのに最適
近距離での使用に適しています(ノイズが多いため屋外ではほとんど使えません)。
画面に表示されている中で高温になっている部分を細かく色分けすることで、温度分布の詳細を明らかにします。確かにWHITE HOTに比べるとどのあたりが最も高温でそれがどこまで伝わっているかがはっきりわかります。体の冷えや暖かくなっている部分などを映すのにも適していて、血管がどこをはしっているかまでわかります。
IRONBOW
白ほど暖かく、紫色ほど冷たい
溶けた鉄の様な表示になるので"IRONBOW"と呼ばれています。見ている物や人の温度がどのように分布しているかがひと目でわかります。画面上は紫までしか表示されていませんが、黒色まで表示可能。これも直感的でわかりやすい表示方式だと思います。
SEPIA
黄色ベースの表示方式。白ほど暖かく、黒色ほど冷たい
WHITE HOTの黄色バージョンです。個人的に気に入っている表示方式で、特に夜間は目に優しく使いやすいです。こちらの方がWHITE HOTやBLACK HOTに比べて屋外で使用すると「細かく」見える感じがします。
ARCTIC
白ほど暖かく、青色ほど冷たい
温度の差が大きい人や物をより鮮明に映し出す方式です。が、いまいちピンと来てません(笑)
OUTDOOR ALERT
最も高温の部分がわかる
BLACK HOTをベースに、画面上で最も暖かいところが赤〜オレンジ色にてハイライトされます。屋外で人や動物を見つけ出す時に使いやすい表示方式です。個人的にはWHITE HOTベースだったら嬉しかったかな。
静止画・動画の撮影
静止画を撮影する
「◯」ボタンを一度素早く押します。すると画面の下に「SAVED IMAGE11」と表示されます。
これは11枚目を保存したよ、という意味です。
動画を撮影する 音声は録音できない
「◯」ボタンを二度素早く押すと録画を開始します。画面右下に「REC」という表示が出ます。動画は「10分まで」撮影可能で、録画時間が10分を超えると自動でオフになります。音声は録音できないんですが、いいのか悪いのか判断できかねます。ドローンはプロペラ音がすごすぎて録音は無意味なのでカメラに録音機能はない、というのは合理的ですがこのあたりどうなんですかね。
ちなみに写ってるのはカモです。
モニター輝度の調整
ボタンの「△」「▽」を使って輝度を調整します。周りの明るさによって10段階でモニターの輝度を調整できます。
画面を覗いてレンズ側の△ボタンで輝度を上げ、モニター側(自分の側)は輝度を下げます。画面左に縦のバーが出てきて、今どの輝度かを数値で教えてくれますが・・・このバーいる??数値だけでよくない?
2段階から3段階の間の輝度の変化が高く、個人的に夜間は2.5段階の輝度がベストな気がしています(笑)。
ちなみに輝度の調整はボタンの配置のせいで直感的でなく、わかりにくいです。画面を覗きながら自分に合った輝度にするんですが、「△」ボタンの間に決定の「◯」があるので押し間違えます。覗きながらボタンを触るのにこのボタン配置はどうかと思います。
価格は上がるかもしけないけど、外周の明るさでモニター輝度が変わるオート機能もあればよかったかなと思います。
これぐらいが現場でよく使う機能です。さて、次の記事は実際に
- 夜間
- 山の中
といった楽しい環境でのレビューです。やはり、屋外はいろんな状況があるので比較できますしサーマルカメラと一言で言ってもできること、できないことがはっきりしたのも面白かったです。
それでは、次回は PTQ136 Breachを夜間と屋外編で使ったらどのような結果が得られるか?比較画像とともに紹介します!
前の記事 その1
最後の記事 その4
国内初? FLIR PTQ136 Breach 開封レビュー!!【外見編】その1
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です。
本日はドローン・・・ではないですが、面白い機種が入手できたのでご紹介します。国内でのレビューは初めてかな?
その名もPTQ136 Breach(ブリーチ)!!!!!!
ついに!入手しましたよ!!この機種を!!環境調査用として購入、活躍が期待されるスカイアイジャパンのホープでございます。この記事ではFLIR PTQ136 BREACHの
- 外見
- 機能
この2つにしぼって紹介します。実際に撮影するとどうなるのか、PTQ136は夜や屋外ではどのように撮れるのか、苦手な環境はあるのか・・・などあまりに長く書きすぎたので、4つの記事にわけました。詳しくはこちら↓
実写と機能解説編 その2
PTQ136やサーマルカメラに共通する機能を解説。実際に状況別で撮影した画像や、パレットパターンと呼ばれるサーマルカメラ独自の画像表示方式を徹底的に解説しています。このパレットパターンは機能としては知られていますが、実際にどういう状況で使うのかはあまり知られていないので必読です。
夜間-昼間、山中 お惣菜編 その3
PTQ136を夜使うとどう見えるのか、日中の山の中で使うとどれぐらい見れるのかを画像表示方式の違いととも紹介しています。最新のサーマルカメラがあればスーパーのお惣菜コーナーの焼き鳥を出来たてか売れ残りかを判別することができるのか?それも試してみました。このお惣菜コーナーは(私の周りでは)反応がいいです。
PTQ136 BREACHの総合評価とサーマルカメラの苦手な環境 その4
PTQ136に関する最後の記事です。PTQ136に関する評価と改善点、そしてサーマルカメラが苦手とする「水」「雨」「温度差」を実際に撮影した写真とともに紹介しています。また、一般的ではなないサーマルカメラを購入するときはどういったことに気をつければいいのか?そのあたりのヒントも書いています。
この価格でこのサイズでこの性能!!!
通販みたいな言い方ですけど、ほんとそうなんです。「PTQ136 Breach」は民生品のサーマルカメラの中では限りなくデザインがミリタリーに近くてかっこよく(これ重要)、ゴーグルでの使用も想定されています。ローエンフォースメント(Law Enforcement,法執行機関)向けに作られただけあって、男の子が大好きなデザインになってまいす。はぁ〜かっこいい・・・
そして最も小型な部類。この値段でこのサイズで、こんな性能にまでになったんか・・・と驚きまくり。手放しでおすすめできる一家に一台の機種です。
お値段だけなら一般的な感覚でいったら「クソ高い」んですが*1サーマルカメラのことを知っている人からすると性能と比較して「マジか」という感じです。もちろん良い意味で。
むかし、大学の研究室にあった某電気製のサーマルカメラは教授のお下がりだったんですが2000年前後製造の価格で300万円ほど、本体サイズは牛乳パック、同じぐらいデカイACアダプター、3kgほど、それで同等の画質とフレームレートでした。しかもそれで「小型・軽量」ですからね。
それが今やそれを凌駕する性能とこのハンディサイズですよ。もうビックリ。そんなこんなもあり、FLIRが昨年本製品を発表したときにはかなり話題となったことを覚えています。
それではPTQ136の大まかなデータです。
- 製品名:FLIR PTQ136 Breach
- 解像度: 312×250
- フレームレート:60Hz
- ディスプレイ解像度:1280×960
- 重さ:210g
- 温度分解能:<50mK
- バッテリー:リチウム123A or 外部電源(USB TypeC経由)
- 記録方式:静止画/動画撮影
- 保存容量:静止画1000枚、動画2.5時間(本体容量2GB)
- IP67(防塵/防水)
※IP67
International Protectionの略で、防塵・防水の国際共通企画。十の位が固形物、一の位が液体に対する密閉度です。PTQ136はIP67らしいので、スペック上では
6・・・粉塵が入らない密閉性 7・・・一定の水圧で30分水没させても浸水しない
という感じ。ちなみにiPhone7以降もIP67なので、Appleのスマホと同等というところでしょうか。余談ですが私、購入直後のiPhone7plusを使ってカモの水中写真撮ったら見事に浸水しました。
サーマルカメラをご存知の方なら、「おお・・・」という性能です。その中でも特筆すべきは解像度とフレームレートの組合わせでしょうか。
サーマルカメラで重要視される機能はコレ
とりわけこの手の製品で関係者から重要視されるのは
- 解像度
- フレームレート
- サイズ/重さ/発展性
- バッテリーと駆動時間
です。解像度は当然高ければ高いほどいいですし、サイズや重さは小さい方がいいに決まってます。発展性はそのサーマルカメラを他の機器に取付けられるかどうか、などです。PTQ136に限って言うとゴーグルにできるかどうか・・・。
バッテリーですが、使い捨て電池では最も高いリチウム電池123Aです。ちなみにサーマルカメラで単三電池使う製品はないと言ってもいいです。それを何本使うのか?でPTQ136は1本90分です。中には6本使って4時間駆動の機種もありますがリチウム電池6本だと3,000円はね・・・。
60Hzというフレームレートはあり得なかった
サーマルカメラはその特性上軍事転用される可能性があるので、民間の手に渡る機種の場合、多くは機能がいろんなかたちで制限されていたりします。その中でもフレームレートは軍事転用されるかどうかの重要なポイントで、通販などでぽんと購入できるサーマルカメラは9Hzまでです。
ライセンスが必要なものでも30Hzだったのがまさかの60Hzですよ。高速で移動する車両や動物などもラクラク追いかけられます。
車載用としてBMWやaudiなどの高級車にも「PathFinder IRⅡ」と呼ばれるFLIR製サーマルカメラが搭載されています。とうぜん高速で移動するものなので、フレームレートも高く設定されていますが、それでも30Hzです(7.5Hzモデルもあり)。
開封の儀
さてさて開封の儀といきますか。ダンボールに入って送られてきました。購入先は阪神交易様。購入直前までこちらの(無視されると思っていた)マニアックな質問にも懇切丁寧に答えていただき助かりました。ありがとうございます。
FLIRとシンプルに書かれたプラスチック製のケースに入ってきます。もうこの「FLIR」というロゴだけでしびれます。タマラン。そして意外に軽い。
ケースはペリカン製ではないものの、その分軽くて良さげです。別にケースを車で轢いたりしませんし、ペリカンだと重すぎるのでこれぐらいでいい気がします。笑っちゃうぐらい分厚いです。こんだけ分厚いんだから色々入ってるんだろうと思ったら上げ底になっててまた笑っちゃいました。きっとFLIR製品共通のハードケースなんでしょうね。
だけどそれがいいんですよね。漢らしくて。気に入ってます。すごくいい。
ではパカリと開けてみます。
中身は
・PTQ136 Breach
・リチウム123A
・USB TypeC
・レンズクリーナー
・説明書
・保証書
です。保証書などをのぞけば本体と電池、やたらゴツくて丈夫なUSBケーブルとレンズクリーナーだけです。
その割にこのでかいケース。いいですね。PTQ136が4台は収納できそうです。もう大興奮。
PTQ136 Breachはサーマルカメラのゲームチェンジャー
まず持ってみた感想ですが、「小さい」そして「軽い」。ピンとこないかもしれませんが、サーマルカメラのゲームチェンジャーですよコレ。
手のひらに収まるサイズとはいえ200gはこんなに軽いのか、という印象。さらにリチウム電池も軽いので(13g)確かにゴーグルにもできるかも、という軽さです。性能は後述しますがトータルでとても良いですし、オススメです。さてそれでは外見を前から後ろからじっくりと舐め回すように見ていきましょう。
下部
ここがメイン。バッテリーボックス、電源・操作用ボタンがあります。
ボタンはシンプルに3つで、真ん中の「○」ボタンの上下に「△」ボタンが配置されています。真ん中の「○」ボタンを長押しするとスイッチオン、もう一度長押しでオフ。
5秒ほどで起動します。他にもメニューの呼び出しなどにも使います。
「○」ボタンの上下にある「△」はセレクトボタンみたいなもので、各種設定の時のメニューの選択やモニター輝度の調整などに使います。
左側面・右側面・上部
下部以外の三面にはレールと呼ばれるゴーグルとして使用するときにアダプターを取り付けるための「土台」が取付けられていますが、それ以外はなにもなく至ってシンプルな構成です。
正面
カギカッコをふたつ並べたようなFLIRのロゴが燦然と輝くゴム製レンズキャップ。これだけでご飯三杯はいけます。レンズキャップはゴムのテンションでレンズに被せる形となっているので、場合によってはどこかにひっかけるだけで外れてしまうこともありえるかも。キャップはワイヤーで本体と繋がれており、紛失防止に一役買っています。
キャップを外すと・・・特徴のあるゲルマニウムレンズが顔を出します。いやーー綺麗!!黒いダイヤですよこれは!
後ろ-接眼面
ラバーアイピース付きのモニターです。付け根を回すことで画角の調整ができるそうです。ちなみに工場出荷時の状態でモニターレンズが汚れていました(笑)。
ラバーアイピースは写真を見る限り「硬そう」だったんですが、意外にも柔らかくプルプルプリプリしています。メガネ愛好家でも接眼してもレンズが傷つくことはなさそうです・・・が、やはり裸眼の方が密着度が高く、太陽光の差し込みが少なくなるので裸眼であることに越したことはないです。
これ、よくできていて邪魔なときはラバーアイピースを折りたたんでおくことができます。
電池ボックス
ではまず(高い)リチウム電池を入れます。キャップを外・・・し・・・硬い。回すのに力が必要です。防水機能を兼ねてのことでしょうが、にしても硬い!!というか重い!!しかも回さなくてはいけない回数が多い!!
ただ、キャップがネジにはまる直前は軽いのでその点は安心です。この手の防水機構を持ったものって回しにくいので実は空回りしてしまっていて、手を離したらピョンとキャップが外れて電池も飛び出てイラッとするのですがそういうのはありません。
みたこともないメーカーTenergy社のリチウム電池がついてきました。こういうのってエナジャイザー製じゃないの!?。まあいいけど。日本の相場でだいたい500円ぐらいするこのリチウム電池、駆動時間90分なのであっという間に使い切ります。貧乏性なのでヒヤヒヤしながら使っています。
USB TypeC
- データの転送
- 外部電源
PTQ136 Breachは静止撮影・録画ができるのですが、データはTypeCを介してPCなどに転送します。
モバイルバッテリーが使えるという強み
また、モバイルバッテリーを使い外部電源として本体を起動させることが可能です。一本500円もするリチウム電池ではなく、TypeCを使えば何十時間も駆動できます。ケーブルでつながってしまうという不便さはありますがそれを補って電池切れを気にしなくていいというのは大きな利点になります。
これはノートパソコンに接続してデータを転送している時の画像ですが、電源をオンにすることもできます。
ヘルメットにマウントして、ゴーグル上にするのならヘルメットの後頭部側にモバイルバッテリーを取付ければ邪魔になりませんし、カウンターウェイト※1として機能するので一挙両得です。
※1.PTQ136をゴーグルにすると、顔の方に重心がかかってしまいヘルメットがズレてしまうので後ろに本体の1.5倍ほどの「重り」を取付ければバランスがとれます。そのウェイトをモバイルバッテリーにすれば電力供給とバランスウェイトの両方の役割を果たすというわけですね。
余談 FLIRはどう発音するのか
"フリアー"と呼ぶのですが、なぜかおじさま世代は何度言っても「フリャー」と言います。東海圏だからエビフリャーと発音が似てる?
さてさて外見のレビューは以上です。次はいよいよ【実写】レポートをしていきますよ!!
機能解説編 その2
PTQ136やサーマルカメラに共通する機能を解説。実際に状況別で撮影した画像や、パレットパターンと呼ばれるサーマルカメラ独自の画像表示方式を徹底的に解説しています。このパレットパターンは機能としては知られていますが、実際にどういう状況で使うのかはあまり知られていないので必読です。
その2以降の記事
夜間-昼間、山中 お惣菜編 その3
PTQ136を夜使うとどう見えるのか、日中の山の中で使うとどれぐらい見れるのかを画像表示方式の違いととも紹介しています。最新のサーマルカメラがあればスーパーのお惣菜コーナーの焼き鳥を出来たてか売れ残りかを判別することができるのか?それも試してみました。このお惣菜コーナーは(私の周りでは)反応がいいです。
PTQ136 BREACHの総合評価とサーマルカメラの苦手な環境 その4
PTQ136に関する最後の記事です。PTQ136に関する評価と改善点、そしてサーマルカメラが苦手とする「水」「雨」「温度差」を実際に撮影した写真とともに紹介しています。また、一般的ではなないサーマルカメラを購入するときはどういったことに気をつければいいのか?そのあたりのヒントも書いています。
*1:値段は輸入代理店さんにお問い合わせ下さい
ドローンがサメからサーファーを救う!という動画のドローン解説
こんにちは!スカイアイジャパンの今井です。
こんな記事が紹介されていました。
サーファーの方に近づくサメを発見したライフセーバーの方が、ドローンのスピーカー機能を使い退避を促すという動画です。
大事に至らなくてよかったな、ということですが一応ここはドローン専門のブログですので使われたドローンの解説をしましょう。
使われた機体はDJI製のMavic2 EnterpriseかDual
DJIのホームページより引用
Mavic2という機体をベースに更にエンタープライズ、つまり産業用途にステータスをふった機体というわけですね。大きな特徴として
- モジュラーアクセサリー(スピーカー、ストロボ、ライト)の追加
- 熱赤外線(サーモグラフィー)カメラの搭載
- 保温機能のあるバッテリー
- 光学2倍ズームカメラ
が挙げられます。今回の動画ではモジュラーアクセサリーの"スピーカー"が使われています。
また、熱赤外線カメラを搭載した上位機種もあってMavic2 EnterpriseDualと呼ばれています。"Dual"はカラー写真を撮影できる通常カメラと熱赤外線カメラの両方が搭載されているから"Dual"なんですね。
ちなみにお値段は両方ともEnterpriseなのでask...です。ご興味のある方はお店に問合せてみて下さい。
DJIのホームページより引用
今回は機体の画像が少ししか映らないので断定はできませんが、おそらくMavic2 Enterprise"Zoom"の方ではないかなと思います。遭難者を発見しやすくするためにさらにお値段の高いDualを購入している可能性もありますが・・・。
Mavic2 Enterpriseのモジュラーアクセサリー
- スピーカー
- ストロボ
- ライト
この3つが用途に応じて取付け、変更できます。このサーファーの方を助けたときはスピーカーが搭載されていたというわけですね。
スピーカーは100dbと大音量!!
知人のMavic2 Enterprise
さて今回使われたスピーカー機能ですが、こんな形をしています。本体の頭の上についているんですね。
これは私のお仕事仲間の持ってるMavic2 Enterpriseの写真なんですが、すごかったです。
スピーカーの音量は100db(1m離れたところから)で、電車が通る時のガード下・自動車のクラクション、騒音のレベルは極めてうるさいとされています。
では実際どうなのかというと、耳をふさぐほどうるさいとまではいいませんが立派にスピーカーとして機能します。
100m離れたところから機体がこちらに対し反対方向を向いていてもスピーカーからの音声は聞こえました。
なので今回の動画の様に使うことはむしろ得意なところだよなぁと思ってしまいました。
どうやって使うのか
コントローラーの集音マイクを通じ、話したい内容を吹き込みます。するとデータが飛行中のドローンに転送されてスピーカーとして伝える、という仕組みです。
今回もライフセーバーの方が「サメだ!」というセリフを現場でコントローラーに吹き込んで、スピーカーから流したのではないかなと思います。
ちなみにドローンからの映像が無音なのは、ドローンのカメラは基本録音機能がないからです(プロペラの音で録音しても意味がない)。
今回の様にドローンが役立つとしうニュースを聞くとドローンを仕事とする身分としては嬉しくなりますね。
Matrice200シリーズに関する記事一覧
スカイアイジャパンで最も高価なドローン、DJI Matrie200シリーズに関する記事です。
開封の儀、報告、雑記から技術的なこと、不具合の報告などいろいろです。
Mavic2 Proってどうなの? 箱出しレビュー!
こんにちは、スカイアイジャパンの今井です。
友人にMavicなどは買わないのかと聞かれた時は
"Phantomより小さいドローンは買わない。あれはおもちゃだ、プロのドローンではない"
男らしさをアピールするために、そう言ってきました。コストコでMavicを見た時も
"コストコで買えるということは一般向けだ。プロのドローンではない"
と事情通を気取って来ました。
ビックカメラやヨドバシでInspire2やMatriceがおいていないことを確認し、Mavicがあるところ見て
"ふっやはりInspire2やMatriceはプロの道具よ・・・Mavicはプロのドローンではない"
と誰にも聞かれていないのにプロを気取っていました。
ことあるごとにMatrice210やInspire2をドヤ顔で持ち歩き、仕事できますアピール。きっと心のどこかでコンパクトの魅力にハマってしまう自分が怖かったのでしょう。
しかし、この度見事Mavic2Proを購入しました。だってすっごい良さそうだったんだもん。仕方ないね。
そしてすごいいい。たまりません(総評)
ファーストインプレッション
まず、小さい!割に重い!という印象。Phantomは空洞に近いパーツもあるんだけれど、Mavic2Proはぎっちりとパーツが一箇所に詰まっている感じ。めっちゃ鍛えてる小柄のスポーツ選手みたい。こういう小柄なのにガッチリしてる友人いますわ。
そしてサイズもPhantomクラスと比較しても相当小さい。Matrice210なんかと比較したら、これもう大人と子どもぐらい。Inspire2やMatriceのプロペラより小さい。
プロペラの比較。意外だったのがPhantom4シリーズのプロペラとほぼ同サイズということ。見た感じもっと小さいと思ったんだけど、少し短いかなー?ぐらい。
Inspire2のプロペラが一枚で2kgクラスの推進力を持つとのことなので、これ一枚で1kgのMavic2Proは飛べるということなのかな。そんな単純な計算ではないかも。
プロペラは折りたたみだし、こんな小さいから一瞬「こんなんで安定して飛ぶのか?」と不安になる人がいるのも納得。自分もやはり不安になります(→実際は抜群の安定性)
Mavic2 Pro 箱出し
今回はMavic2 ProとFly Moreキットとのセットで購入。Fly Moreキットは後半レビューするとして、まずはMavic2Proの箱出しレビューを。
背景にMacBookやiMacをさりげなく置くことでオシャレ感もアピール。
中身一式はこんな感じ。
- Mavic2Pro本体
- バッテリー (1つ)
- コントローラー
- プロペラ
- プロペラ予備 1組
- 充電器
- RCケーブル(USB3.0-USB C)
- USB-C
- MicroUSB
- Lightning
- USB アダプタ
少なくともこれで飛べはします、という最低限のセットアップです。DJIあるある。SDカードは別売りなのでFly Moreキットなどを買わない人は要注意※1。
※1.本体に8GBほどの内蔵メモリがあるので無くても箱出しで撮影はできます。
わかりにくいマニュアル
毎回思うんですが、いかにシンプルにって言ってもこれはねーだろというレベルのシンプルなマニュアルがついてきます。Mavicシリーズはかなり敷居を低くしてあるので、ドローン初めて!という人も相当意識してると思うんですが、それでもシンプルを通り越して不親切。
apple製品を意識してるのはわかわかるけど、スマホとは違うのでもう少し手ごころというか・・・。
コントローラーは小さい!フルサイズスマホと同じサイズで握りやすい
iPhoneに代表される大型スマホ(6.5inch)を横にしたときのサイズを基準にして作られたみたい。持ちやすいと感じる最小サイズなんでしょうかね。なので、コントローラーにしてはすごく小さく感じます。
よくできてるなーと思うのが、スマホホルダー。伸ばすとちょうど手のひらにあたり安定感が増します。これがないと包み込むようにしてコントローラーを持たなければないらないのでちょいとしんどい。
あ、だからスマホをコントローラーの上ではなくて下にモニターとして固定するのか。納得。
分厚さはさすがにスマホの2.5倍ぐらい。
今回はじめてMavicのコントローラーを触ったんだけど、パッと見ポータブルゲーム機みたい。ほんとにこんな小さいのに全機能預けていいのか、という不安が一瞬よぎります。
でもやっぱり性能はいい。多少慣れは必要・・・だけどそれは当たり前といえば当たり前か。使いやすいし、備え付けのモニターに表示される情報も必要なものを全て出してくれるのでわかりやすい。13万するCendenceコントローラーより情報量が多くていいじゃん。
余談ですが、Phantom4ProPlus,Inspire2,Cendenceコントローラーと並べてみました。フルサイズコントローラーに比べるといかに小型かわかるとおもいます。
予備プロペラがなぜか一対
つまり二枚組なんですよ。スペアは4枚組で仮にプロペラを全部だめにしてしまっても再度フライトはできるように用意してあるはずなんだけど・・・。
全てのスマホに対応する各種USBケーブル
USB-C、MicroUSB、Lightningが用意されているので自分が使うスマホによって交換。出荷時のコントローラーにはLightningになってるのでiPhoneユーザーはひと手間減ります。
ワシっと両サイドからスマホを挟み込むんですが、サイズより「厚み」がネックになってきます。自分はシンプルにクリアケースを使ってるんだけど、それでも取り外さないと使えないので、手帳型の人とか両面テープでスマホを固定する系のケース使ってる人はしんどいかも。
(ふつうの)充電器
Mavic2Proのバッテリーやコントローラーの充電用。確認してないけど、USBの接続端子があるので、スマホなども充電できます。
Phantomの充電器と比べても一回り小さいんだけど、やっぱりそれなりのサイズ。このあたりは中々小型化できないよね。
それで充電するときなんだけどこれ、よく見たらきちんと向きがある(笑)。充電器とバッテリーの接続部の写真だけど、よく見ると斜めに切り欠きがあるのわかります?
これけっこう面倒で、いちいちバッテリーの向きを確認しなきゃいけない。左右非対称にしたメリットはあるのかな。
書いてて気がついたんだけど、このコントローラー、どっちかというとスマホとかの位置づけっぽい。充電方法がUSB経由ってのもあるからかな・・・
余談だけどバッテリーの同時充電はできないので、1つ充電できたら取り外し、次のバッテリーを・・・という方法。いい加減複数同時充電できる様にしてほしい。
総評
まず箱出しで感じたことはものすごく社交的になってきている、ということ(笑)
Phantom4Pro,Inspire2,Matrice210と触ってきていますが、どれも良い意味でも悪い意味で独立した機材です。ドローンだけ!という意味で。
ただ、今回Mavic2Proを触ってみてスマホが充電できたりと他の日常生活品との社交性が高めになってきています。
とまあこんな感じでサラッと触ってみた感じのレビューをしてみました。
今後は使用感などのレビューもしていきますのでお楽しみに!
djiが水中用ドローンを発売!?
こんにちは!スカイアイジャパンの今井です。
数時間前にこんなニュースが。
一瞬防水ドローン!?と思いましたが、それだとこんな水中のイメージは使わないと思いますし、Matriceなどは防水機能を有しているのでそこまで新しい機能でもありません。
となると残るは水中用ドローン!?
日本時間の5月15日22時、公開予定なので楽しみに待ちましょう!
→DJIのGoProでした・・・
【満員御礼】田村装備開発様 & スカイアイジャパンドローンスクール定員に到達しました!
こんにちは!スカイアイジャパンの今井です。
25日時点であと1名となっていた田村装備開発様 & スカイアイジャパンドローンスクールですが、無事9名の定員に到達しました!
ありがとうございます!!
昨日も田村装備開発様と打合わせさせていただいたのですが、そこから色々なアイデアが出てきてどんどん良い意味で「改定」しています。
当日はベストの内容を皆様にお伝えできるように鋭意努力しております!!